2009-01-01から1年間の記事一覧
新米の炭火に焦げるたんぽの香抱き新雪積むを電話す ノリさんの完全復活を遂げた年でした。大きな試練を通して沢山のことを語り合う。終焉から逆算した今日の命のことが多かったようです。 アンコールワットとハロン湾は格別、富良野、那須、東京など国内外…
ベトナムで内緒話をするために鐘に潜んだ6本の脚
ここがお勧めのスポットでした。ガイドさんが得意気に指差した向こうに屹立する島々。
熟したるバナナ1房船室に窓からひょいと少女売り込む 年末に帰る子がいていろいろに1年分の野菜摂らせな
島々が迫りくる湾草葺きのロッジに上がり洞に潜みぬ
アオザイの裾ひるがえしバッチャンの陶器窓辺に微笑みにけり 輸入されているのは1部の絵付けみたい。多様なものが焼かれてじっくり見たい。
億年を生き継ぐカブトガニ島に裏返されて乾いていたり
連れ立ちて来たりし友と絹を選る復興なりしハノイの街に シルクのブレザーをオーダー
廟の立つ園の清掃成し終えてアオザイはしき娘となるらんか
魚鱗という。竜の鱗と言って、吉祥の象徴らしい。中国ではどうかしら、記憶にない・・
鍾乳洞生簀と案内さるる度逃さず下船しゆく君はも 好奇心旺盛なりてはつらつと巡るハノイも君忘るべし 藍色の島影巡るドラゴンの舳先に並びハロン湾航く 善意か悪意かカメラマンの真意がはかりかねまする。切り絵と思ってごらんくださいませ。気に入ってます…
娘たちの晴れ姿、駆け付けていただけたら幸いです。 英会話へ、つづいて岡田謙三展に足を延ばす。抽象の伸びやかさにひたる。客は私たちふたり。
戦いに破れし御堂いち早く修復なりて祈りながかり
しあわせのかなしみの極み花を抱くハノイの歩道ブーケ売らるる
はるばると来たるハロンの島合いを竜の背に乗り天空めざす
朱き帆に風をとらえてハロン湾出でて行かばや歌う若者 帆を畳み静かに浮かぶ1艘に人影うごくハロンの海に
ハロン湾に櫂をまかせてたゆたいてふたつの影が波間に遊ぶ
観光の船に寄り来てマンゴーをドラゴンフルーツを幼子も売る 果物をママの口調で奨め来る幼子の笑みのはしき湾なり ハロン湾青く無数の島が生え戦(いくさ)を勝ちて凪いでいるなり
紅の濃き蓮の池めぐりつつハノイの弥陀にいざなわれゆく
学校船病院船に住宅船陸にあるごと湾に寄りそう
ひとり漕ぎ少女は海の学校に滑るがごとくたどり着きたり
口づけをする夫婦岩掌に捉えてハロン湾に君とゆらるる
平原にふいに現るバッチャンの村に赤絵の陶器あふるる
闇を裂き次第に湾の島影を茜に染めて朝がひろがる この時期日の出にはうまくであわないらしい。連日狙ってこの通り。
花の無き乾季のハロン華となり裾をつまみて舞姫まわる 薄あおき絹ひるがえし魚のごと灯りに群れて男女は踊る 少数民族の伝統の芸能という。長身できれいな顔立ちの踊り子たちであった。
ランプータンマンゴーライチ笊に盛り花のごとくに道端に売る 黄昏が暮れてゆく夜のしばらくを御堂あふれて讃美歌うたう 夕べのミサに集う人々。しかしご当地は仏教徒の方が圧倒的に多いらしい。
テーブルに案内(あない)しくれし青年はベトくんのこと知らざらましき 若きらの刺す風景の柳葉を風吹き抜ける身障者施設 終戦の後の若きが絹を縒り絹の刺繍を誇らしく言う
ハロン湾見下ろす丘に手を広げ戦後の昼夜クリスト立てり