2009-11-01から1ヶ月間の記事一覧

Mon. ベトナム・ハロン

教会の搭を時折見失い急な坂路あえぎつつゆく 関空の免税店にswatchを買う日本の時刻留めて

Wed. 遠野・水車

Mon. 遠野・馬頭観音

ゆきゆきて旅の遠野に倒れたる馬の夢想がここにとどまる

Sun.

ひんがしの大戸を閉ざし人住まぬ門前に柿たわわに熟す 寒流1月号に投函

Sat. 仁別

紅葉のトンネルの果て抜け出でて朝(あした)の低き虹に近づく

Fri. VINI

ここをねぐらときーめた

Thu.仁別・椛公園

吉野杉霧らう林に真向かいて紅葉1樹が陶然と立つ 血管の息づくがごと葉脈が浮きて走れるうらもみじなり

Wed. 墨絵

太平の山の裾野の柿の木を置き去りにして移りゆきたり 置き去りにされたる柿の老木が4足を広げ竜となりたり

Tue.仁別の秋

会う人の無き山里に一連の大根干され昼の陽を浴ぶ

Mon. 都立美術館・冷泉家和歌守展

俊成の自らの手の和歌集の墨のびやかに香たつごと 国立西洋美術館

Thu. 仁別・メタセコイア

嫁ぎたる娘と住むらしき増築の槌音ひびく銀杏散るなり

Wed. 仁別・松原・烏

独り占めするにはカラス熟さざる柿の豊作に右往左往す I sing. Sing myself.Sing nature. Sing human. Haiku is not scream. It is of course not roaring. It is not sigh. It is not necessary yawn. Take a deep breath in it.(by Santoka)

Tue. 遠野・ 柿

朱き実をイルミネーション灯すかに天に散りばめ柿の里あり

Mon. 遠野

くれないのしだれ椛が曲がり屋の木戸染めあげて夕映えにあり

Sun.遠野・千葉家  

板戸よりあかりが漏れて住む人のいる曲がり屋を夕闇つつむ ナマコ壁の防風柵

Sat. 窓

Fri. 遠野・河童

無人にてかっぱ売るらし遠野路に美形を選び連れて帰らな 久しぶりの晴天、山へ。ワン2.スコア82.

Thu.

散策のふたりの距離を吹き抜けて川風川を恋しく戻る

Wed. 角館・武家屋敷

1尺の黒塀の下の側溝を跨げば巷のカオスがさそう

Tue. 初雪

ニシキギに石灯籠に錦鯉動かぬ池に初雪が降る

Mon. 角館

国盗りに奔るいくさのなき武士に黒塀何の矜持と言わん 雪の嵩家家に閉ざすを城内の姫は恋ゆえ勘当さるる

San. 紅葉・角館

黒塀の内にはぐくまれし武士が蘭画を極め和歌興したり