相模灘の潮の香放ち金目鯛なごりのゆきの中やってくる 伊豆の花見としゃれた日にゃ心残りで帰った鯛がきょうはまるまる鍋の中ホイホイ。 金目鯛祭り期間中に下田へ出かけたイトウさんは、ご主人と２人に１匹だったと嘆いていたが、それでも食べきらないので…

きみとゆく新幹線の４時間にふたつのちがう弁当えらぶ 列車の旅が多くなっている。時間がたっぷりある身にはこちらがいろいろ楽しめる・駅弁もそのひとつ。ひっぱりだこは有名だが、米沢の牛肉道場はまたたべたくなる、これで２度目。東京駅限定の東京弁当は…

勝ち越しがかかる両者が立会いをさぐるとっさに色香があがる もう雨季が始まっているかしら。この美しさが呼んでいる。 Gokoku shrine The precincts of shrine are covered with gravel which we called Tamazyari in Japanese. The means is stone of ball…

干拓の湖底の村のシャンデリア朝の食欲すこやかなりき ホテルサンルーラルのあかり・・ここで朝のバイキング 干拓の村・・手前はグランドゴルフ場 Akita harbor Akita harbor has a tall tower. We can see the Japan Sea, many ships and Oga peninsula fro…

なごり雪ふる半島に初恋もまじる級友集いあうなり よくみればはこべら 球根はかろうじて残っていて咲いた（クリスマスローズやおだまきなどは根こそぎ除去された、庭師の見識） Kimimachizaka There are many cherry trees in Kimimachizaka. In spring the …

うす衣被り萌黄のふきのとう油のなかに開いて美味し ふきのとう萌ゆる便りに追伸のおさななじみの禁断の恋 予報はしばらく雪雲。観念。 前略 ごちそうは庭のばっけ。てんぷらで色を愛で、味噌汁にうかべて香り、それにあったかいご飯の上にばっけみそ。こん…

雪吊りの解かれし庭の裸木に春の雪ふるのびのびと積む 午後から降り出して６時にはすっかり雪景色。闇に向かってシャッターを切る。 乙女には冷たき春の雪が積むすこしけがれて震えていたり 夜現職で明日出勤するはずの彼女に電話して長話。このごろじぶんの…

甲高く朝靄裂きてさえずれる姿は見えぬ干拓の春 サンルーラルの庭に巣箱。朝靄の巣箱に出会うのも旅の新鮮さ。この前町内の散歩中に雀くらいの大きさで、ベレー帽を冠ったような小鳥が車の後ろでジーとしていたのをつかんだ。怪我でもしているかと掌を開いた…

蘭展に夫(つま)の残せる幾鉢を咲かせる友よ春は来にけり ヨーコサンの出展に驚いた。何時の間にかカトレアの愛好家に育っていた。天国のご主人もこれで一安心。 終い彼岸、父の忌日。長徳寺にお参り。この寺の檀家のお供えは餡の入った団子。近隣の檀徒では…

天国にのぼる蝶蘭カトレアの満開仰ぐ友は逝くなり

１輪のカトレア胸に娶りたる奴は小さな孫を得るなり 呼び捨てて笑い転げし共学の日は知らざりき蘭の妖しさ 卒業ののちに知りたりカップルの成就幾組大学歌会 雪国にありながら、展覧会に合わせて開花させる技術と熱意に敬服。

温室に薄桃色の蝶ならび胡蝶蘭なり人にむらがる ブルーメッセのデスプレイ

蘭展の白きカトレアデジカメに持ち来し部屋に甘く香れり ブルーメッセの蘭展から Perfect (ideal) vacation Akita prefecture is my favorite place. I prefer living in the city. When I was young, I wanted to leave Tokyo while winter, so I got a hou…

水色のゆりかご子らの夢むすぶトンレサップ湖に校舎浮かべり トンレサップ湖上の学校。この国は青色がよく似合う。船も学校も青色。 水上の体育館の網の中きびきびとボール蹴る影動く つづいて体育館、サッカーの最中です。雨季に水量が増えると船状態で浮く…

湖を奔る河ありその速き痛さに打たれ大樹がなびく 乾季でこの水量。木々はズーッとこの状態、というか雨季にはすっぽり埋まってしまう。 密林の村の屋台にドリアンが積まれていたり買わず来にけり ドリアンがこうして売られていたが、客はどなたでしょう。食…

咲くごとくレモンイエローの大樹あり森の奥処に神殿守る 密林の名残があって、緑が多彩だが、今は乾季。雨期になると一斉に新緑だそう。行かなくっちゃ。シェムリアップだけでも、調査がはいっているのが６０数か所のアンコール。カンボジア全土には３，００…

神殿にデブァターを彫り蓮の花ちりばめて若きみ仏誘う バンテアイスレイの神殿の前に、蓮のようだ。 塔には登らないで、境内で木漏れ日を受けながら、心地よい風に当たっていたなあ。タケウ、１，０００年頃に建造、ヒンズー教。アンコールワットが出現まで…

巡り越しシェムリアップの密林に花見ぬことのさびしき残る 蘭の自生地にありながら、１輪にも出会いません。次回は雨季のヒューミットを押してでも花の探訪に。旅は見えないものが見えてくる。 よくぞ来ました。ここで１段の石もきつくなった。タ・プロム お…

ジャングルに光のシャワー降り注ぎ寄りあう家々に紅き衣干す

デブァターが舞う塔の上観世音菩薩こぞりてくつろぎにけり 夕影の中におろがむ旅人に若き菩薩はほほえみ返す 密林をふたつに割きてみ仏に逢わん祈りの道がつづけり モデル代は１ドルUS。いい記念になりました。観世音菩薩に背後から見守られて。 高い塔の上…

参道のみ仏に添いほほえむをまばたき返す石の美男子 うまいなあ。こんなショット、思いつかなかったヮ。それにブルーのウエアの統一がおしゃれ。カメラを向けるとこのご愛敬で答えてくれた。石の仏といえどもうれしかろ。 Have a nice your trip!

詰め草の花冠の少女らが遺跡に捧ぐ宮殿の宴 アンコールワットの日の出 片言を言う少女らの日本語をたよりにともに夕陽褒めあう １ドルを乞いし少女と夕映えに沈黙したる時よみがえる デブァターの薄衣吹きし神殿の風に送られ少女ら帰る

青き舟舫いて国の明日を言う明日の国へ君漕ぎ出でな

デブァター(女神)の子らが遺跡に追い追われ声ひびかせて消えてしまいぬ アンコール・トムの菩薩の面ざしの少女も混じり笑みて寄り来る

笹の葉の軽きにすべり漕ぐ女(ひと)も物売る舟も湖（うみ）も耀う トンレサップ湖は東洋一の大湖という。家も学校も森もレストランもまるで陸の上にあるように湖の中に存在している。

神殿をはがいじめする木の霊に出会うタプロムはるばる来ぬる み仏は気根が縛る歳月を耐えているらん人にあらねば

宝物展堂を出でたるみ仏のもの言いたげな紅しるき唇 （くち）

天駆ける馬の気慨に奮い立ち怖さ恐れぬ男らが撃つ アンコールトムの回廊の壁画から 戦うおとこには色気がある。わたしはつわものどもが好きである。権謀術数の知恵もいい、がそれ以前に鍛えられた剣術の魅力がたまらない。だからそれ以後の鉄砲だの魚雷だの…

さくらさくらさくら寒桜花薄紅のいのちあふるるエロスうるわし 桃の節句に寒桜。上野公園で。

光りつつ春の雪降る去年今年めでたきことのよみがえりくる まだがんばっているかなあ寒牡丹群。もう１７日が経ったので。想い出の紅白。