黄泉の父が走ってくるのかと振り返り見る山鳩のこえ 雑然とした庭を好むのは、思いがけずに忘れていた花が咲くから。この白いハマナスは垣根の裾に開いてる。１日花なので、明日はしぼむ。 雨の合間をみては草むしりともみじの剪定。かざぐるまが垣根にから…

どこまでも伸びていきたいつるばらのつるの夢想に朝の風吹く こんな黄緑色の風が流れる日には人恋しさもひとしおである。 四国一周の3日間をたっぷり交遊した2人にもまたすぐに会いたくなる。 今回も珍事の発信源はyuchanだもの。めったにいないよ、こんなキ…

四国路の旅からもどりたそがれに鍵さすときにぼたんが匂う 今東京は雨だという。昨日までの旅は四国も東京も天気に恵まれ、新緑を堪能した。 旅先から送った宅急便が指定した時間帯に確実に配達される。感動。 庭は牡丹からバラに。雑草の草丈も旺盛に伸長。…

一本のひなげし咲けば夕風がそよろと吹いて通り過ぎたり チューリップが終わり今は培養期間ゆえに花がないので、アーチのコーナーに数株の花を植えて小さな歌壇ができあがり。 ひなげしはちょっとした雰囲気をつくる。少女時代は好んで種まきをしてたくさん…

ふるさとの森の緑を俯瞰せん兄をはふりの機中の友は 曇天はかえってみどりが美しい。部屋から外をながめるのも好きです。 借景の緑が奥行きをつくって気に入ってます。 呆け具合いは意識した。アヤママの贈り物。フワットしていい雰囲気でてる。 一緒に四万…

銀色にけぶる芽吹きの太平の山を小鹿ははねているらん 今年は新緑がしみじみ目にしみる。 仁別のグランドゴルフ場から望む360度の山やまの風景を、友人の西表島で染色家をめざしてる秋田知らずの娘さんがカナダ風と言うそう。 これはむくげの芽だし。のびや…

甕底の暗き記憶もうすらぎぬまっすぐ春の雨ふりそそぐ 花が終わってあたりは緑の静けさがもどった。 居間からはなにかしら花を見ていたいので・・小花がまとまる。 ちょっと角度をかえてみると・・ 次はぼたんの番、最初の１花。次々にふくらんでいるから。 …

青空のかなたを吹きて降りてきて5月のかぜが花と化したり 苧環は生徒から貰って代々持ちこたえてる。彼女も５０代、そのお姉さんと同職して姉妹ともどもご縁がある。もうひとつは落丁。花徳さんで買って数年経つ。 The hat When I was young, I didn’t use t…

青空をキャンバスにして新梢をのばす欅のしたに寝転ぶ クマガイソウ 今年もやっと咲きました。何回目かの植え付けで殖え始め、根付いたと信じます。今年は７本に。花はおもしろいが葉は美しい。茎の産毛はレンズをもってはじめて見えてくる。 山野草を庭で楽…

雨の日は白く咲きたる花々を褒め合いながら君と籠りぬ 花名は落丁。イチゲの仲間みたい。いずれはっきりさせますから。いい花のひとつ。鉢にそだって殖えてる。数年経つが野草店で買った。 白山吹 はなにまつわる思い出の人びとが多い。これをいただいた方は…

木にさくら地に桜草咲き５弁花の妖しさゆえに酔うまいといる 桜草・可憐さに似合わない強靭さがあって、よく殖える。野に繁茂する本姓を見る思いがする。森吉山の中腹にも群生地があるというが。 マンテマ つり鉢にして、勝手口の裏門扉に下げた。けれども風…

山もみじモッコウバラのつるを吹く５月の風はひかりをはこぶ 水仙（テター・テート）グラデーションが特徴、今年のニューフエース。香りがある。 山吹草、先日白神山の麓で手に入れたら、ようやく咲き出した。 木曜会ならぬ金曜会となって今日は急遽グリーン…

ベトナムへ旅立つというメールありまだ見ぬハノイのざわめき聞こゆ sekochanからベトナム旅行に出かけるメール。いい旅をしてるようで刺激的。海外はどこでも新鮮だから。行きたいが我慢。 新緑の庭。この季節のためなら冬も我慢できる。手前、山吹草。居間…

舞鶴草羅生門かずら咲きいだししずかに山の夏はじまりぬ ツバメ万年青咲く登山道をしなやかな脚力たのみ友は行くらん 羅生門かずら 山菜取りに山に入ると今頃はこの花の群生にであう。庭に植えないのはつるを伸ばして繁茂するためだろうか。色も姿もすきな花…

親日でない大統領が選ばれぬ帰国を言えば娘はシャレを言う 二輪草。（食べる山野草にはいってるらしく、たまにこれと似通うトリカブトをたべたニュースが流れる） 椿は獅子頭。 草むしりが待ってる。 と言っても雑草のない庭のイメージがわかない。農家の庭…

新緑の森にしきりにさえずるを胸深く吸い芝生に憩う 桜が散ると一気に新緑が始まる。このごろは一日たりとも目が離せない。 外に出ることをどんなにか待ち望んでただろうか。自分で運転してブルーメッセでランチ。目に力が戻った。 この日のこの食事も記念に…

山桜狂気孕みて枝張るを少年は見ずに自転車をこぐ 惻隠の情はどんなこころにも勝るのではないかとこのごろ思う。日本人はとりたてて愛ということは言わなかった。というよりは言葉すら無かった。これですべては円く収まってきた。いま失われつつある大事な情…

スキップをして蝶になり花園の少女は母の視野を飛び出す ブルーメッセまでランチのためドライブ。ドライバーはノリさん。チューリップの花園を人々はそぞろ歩き。こんな伸びやかな気分も久しぶり。 途中の里山は山桜のシーズンに入る。この辺には山桜が多い…

潮風に吹かれて烏賊の身は乾くいまし割かれし記憶は遠し 五能線沿いを深浦へドライブ。ジェイムスのハニー、リーさんとキヨさんの車で。白神山も新緑のはじまり。八重桜が盛り。 不老不死温泉は混雑しててパスして、みちのく温泉に浸かる。鉄分の塩泉。流し…

バスタオル敷布ハンカチいろいろの色が５月の風にもつれる 沖縄からつれて帰ったシーサー。３年ほど門の上で番兵をしてくれた。風雨に晒されて塗料が剥げ、石の色が現れた。やっと大谷石と調和していい味だしてる。これからもお役目ごくろうさま。 ジーと見…

たいつりそう咲けば男鹿沖桃色の鯛がはつらつと群れなしてくる 福島に住む義妹が味噌をおくってくれて朝１番に着く。手前みそ、とはよく言ったものでこの味に客観性はない。舅が元気なうちは豆から煮込んで味噌球をつくり、１年ねかせて出来上がり。小屋にす…

知床につづく国道ぞいの森エンレイソウが乱舞している 一個の球根が５輪までにふえた。ここまでくるのに１０年はかかってる。北海道の森の夏を彩った光景はさわやかだった。野原や森を埋めて咲く花を見たのは、このエンレイソウとイギリスのベルフラワーが圧…