2009-02-01から1ヶ月間の記事一覧

Sat. VINI

フランス語話せぬわれの呼びかけに敵意あらわにむかいくる猫 きさらぎや上目づかいの猫無言 2度目の謁見、ちっとも懐かない。電話では交換するのに。本当は気弱で異国でのくらしが不安なのかもしれないね。

Fri. 桃・クラゲ

相模湾クラゲも水も青々と広がり地上に桃の花満つ クラゲ アクアミュージアムの水槽も庭の木々も春です

Thu. エイ

透明な春の青さの海原を無邪気に恋うる水槽のエイ

Wed. 白イルカ・いわし

春の海水なめらかに億兆の魚が孵えるイルカが跳ねる 鰯は群れて大きな生物のつもりで戦っている

Tue..金沢八景・アクアミュージアム

シンフォニー奏でる沖の白き帆も帆を繰るひともひとひらのかぜ 海は春、遠くにヨットの帆がみえる。東京湾の色に見入った。ドライブ。

Mon. 国立西洋美術館

ブロンズの筋肉の思惟しんしんと上野の森のきさらぎ冴える 上野は西洋美術館とかさなる。ロダンの庭があるから勝手に憩える。次にルーブルが控えているらしい。 夜寒流4月分10首清書して投函。誤字脱字に注意して毛筆でしたためる。

Sun. 水舎門・大鳥居

紅の水舎門経てその奥にぼたん苑秘す死者は親しも 大石鳥居。国宝、関東大震災でもビクともしなかった。奥の赤い塀を持つ水舎門から東照宮で、ボタン苑もその中にある。 着ぶくれて登校しゆく一列のわらぼっち見ゆ寒牡丹苑

Sat. 塔・霊

焼失の塔がふたたび現れて上野に還る将軍の霊 1枚の寒牡丹撮り雪原を走るこまちの速さで帰る

Fri.五重の塔

こまち号着いて上野は青春の森なりただに歩いていたり

Thu. 燈籠

燈籠の浄きいのりに育まれあかりのごとく寒牡丹咲く 長い間あこがれながらやっと寒牡丹を見る機会に恵まれた。 東京でも東照宮だけにあるということを知れば、納得。嬉しい花であった。昭和55年日中友好を記念して開苑したというから、学生時代にはあるはず…

Wed. 柑子

囲わざる柑子たわわに色づきて牡丹の客が仰ぎて通る 丈は低く、大きな花が特徴で色づきがいい。

Tue. 白梅・福寿草  上野東照宮

しずしずととりどりの牡丹のぞきゆく頭上に梅の白く芳し 冬牡丹案内(あない)につきてゆく森に行き交う人の皆弾みくる 半島の原生林に福寿草咲くが目に見ゆ雪のふるさと 花2題。重たい雪が降り続くなかに東京みやげとして。

Mon. 冬ぼたん

いまだ見ぬ寒牡丹なり新幹線こまちは未明の秋田を発ちぬ 大人のジパングの12、000円チケットで上京。臨時列車の20:40着で順調に帰って驚いた。落雷で新幹線の運休があったらしい。加えて猛吹雪。花の東京が現実だったのか、幻なのか。こんがらかっ…

Sun. Birthday

境内の光の限り吸い込んで冬の化身の緋牡丹ひらく 胎内に守らるるかに寒牡丹ふくらんで66歳汝が誕生日 めぐりつついざなわれたる毛せんにあまざけうまし寒牡丹苑 66歳の誕生日がやってきた。64歳の誕生日を入院先のベッドで迎えて0歳。一時は絶望を告…

Tue. 回廊

神殿の暗き奥処に怯む時ひかりの道が回廊に立つ 秋田っ子にとって冬の旅はいい。寒さからの脱出とその後の写真の楽しみが。かれこれ帰ってから3週間、まだつきない。どころか次の世界に心は飛んでいる。 4月になれば世界で1番素敵な秋田がやってくる。そ…

Mon.プラチナ仏・アンコールトム

振り向けば塔も菩薩もプラチナの光放てりアンコールトム トップの塔まで登りつめて、み仏に逢い大きな神殿を巡りながら、登り口とは反対の参道に降りてみんな振り返る。すると神殿の中にいたときには想いもよらなかったプラチナに光る風景が出現した。四面仏…

Sun.バンテアイスレイ

バラ色に燃え立つ祖(おや)の神殿を守る女神と象と石工と バラの石と呼ばれる赤色砂岩が使われている。美しい遺跡と感じた。この石は他の遺跡での使用は許されなかった、という。それに彫刻の掘り方が深いので、いまだに美しさが新鮮。

Sat. バコン

先代を讃えし代々の神殿の御霊千年この地離れず 観世音菩薩の貌が見える 881年建築の最初のピラミッド型寺院。これがアンコールワットへと続くスタイル。 アンコールトムの巨大な4面仏がこのころ現れていた。

Fri. ロリュオス遺跡・ロレイ寺院

緑陰に憩いガイドにロリュオスの祠堂の王の顛末を聞く このままのスカイブルーでした 赤土の上に塔の頂上を直に置いてそばに新しい僧坊をもつ、いい感じ。祖先をまつっている寺院という。シェムリアップで最初に観たもっとも古い寺院の一つ。

Thu. アンコールワットの濠

密林に塔を組上げ豊かなる水を湛えて王都うるわし 密林に国創らんと向かいたる王を守りし鳥鳴きかわす 神殿を覆い隠して乱世を守りし森にオウム群れなす アンコールワットの周囲は濠の美しさが目を引く。かつては聖水として神殿に住む美女の沐浴の場であった…

立春・ Wed. 落陽・プレループ

残照に浮かぶ神殿見ていたりはるばる来つるシェムリアップに この旅は復活したノリさんの巡礼であった。

Tue. アンコール・トム

観世音菩薩に祈るクメールの王の孤独をバイヨン(寺院)は知る この柔和な菩薩に惹かれて42メートルの神殿に挑んだ。登らなければ先のコースに続くことができないといわれて行けば、この笑顔。揃って来られたことに感謝した。

Mon.東洋のモナリザ

デブァターの産まざる乳房豊饒なシェムリアップは平安に帰す 東洋のモナリザ。この女神さまだけは近づけない。なのに1眼レフは不携帯で心残り。 生涯最後の旅を許されるときは、シェムリアップを選ぶ。ローマでも、ギリシァでもオスマントルコでもなく。森…

Sun. 神殿

参道を頭部失せたる御仏にいざなわれ行く森の神殿 パソコン持参でヤマダ電機へ。写真の取り込みの件で。解決は半分。