2010-03-01から1ヶ月間の記事一覧
小夜更けて月影閉ざし深々と甕の孤独が凍りゆくなり 175
青鷺の抱卵はじむ松原の梢にあまたの番かがよう 日光東照宮 059
両腕が翼となって氷上を飛び立つ少女空に吸わるる 872
蘭園へ城の桜へ撮影のプラン組まれて4月号着く 766
朝ふいに枯れ芝の中のひとところ光り放てりクロッカス咲く ふっくらと花見がれいが瀬戸内の海に釣られて花だよりくる 551
春の陽に絵馬乾きたり受験期が過ぎてしばらく神は憩える 436
サイネリアフランネル草バラつつじ春積みこんで来訪者あり
紅梅にそまりて戻るふるさとは風花しきり訃報待ちおり 181
春の雪森を家並を降りこめておぼろに父の忌の朝がくる
家康の威光を畏れ守り来し五重の塔の朱いろ鮮し 慶安3年(1650)創建。文化12年雷火で焼失、文化14年(1817)再建塔。 現存する五重塔では20番目の古さ。若狭国小浜城主の酒井忠勝が1650年に奉納。1815年に焼失し3年後に再建。 内部は吹き抜けになって…
家康の平らげし国の平安の続くを念じいまに祀らる
カナダにてパラリンピックのアスリート競うすがしさ宇宙より来る
郵便夫猫横切りぬ轍かな
彼岸会の近づく真夜に覚めおれば淡き雪積む朝は解くらん
花びらのような2枚の蘭展の招待券を送りくれたり
極寒に育まれたる白梅のつぼみパールの玉と膨らむ
くれないの梅ほころんでしみじみと皺む小枝のかなしかりけり
女子高の旧友に似る面ざしの梅大使ありわれも若やぐ 振袖のうりざね顔の梅大使秋田美人のルーツか知れぬ
冬の滝あらわに落ちてこだまする 卵管の伸びるがごとく裂かれたる袋田の冬の滝の行方や
未だ知らぬ水戸の梅園想いつつ未明の青き川渡りゆく
押す人とほがらかに言い梅の下車椅子行く後に連なる
西行の訪いたる世には道なきを袋田の滝に導かれたり ]
蘭展におのずと好む色合いに咲けるもありてその名知らざり 筋力は60代も増えるらし日に15分間の速足恃む さるすべり・ノウゼンカズラの剪定
花展に咲き合うあまた雪国のカトレアパフィオ穢れなくあり 遊学舎にて
蜂となりマクロレンズを合わせれば金色の蕊震う白梅 天空を覆う朝(あした)の霞かと見まごう白き千本の梅
マシュマロをフォンデュに繰ればとろとろと白磁の皿にチョコレート引く 50肩の病むを押しやり雪消えし庭のアーチのバラを剪定(き)らばや チョコレートフォンデュ・ホテル鬼怒川御苑の1興。
雪国を立ちしあこがれくれないの梅のつぼみが迎えくれたり
振り切って来し早春の偕楽園霧らうがごとく花盛りなり 2年目の余命を生きて老梅の下うらうらとただに歩めり 1,900本が6部咲きと今番組でいってます。
3月の気配ふくらむ台所京人参が芽吹いていたり 白い皿白いポットが早春の窓辺の白い光りにふふふ