2009-07-01から1ヶ月間の記事一覧
日本海の暁裂いて一艘の真白きフェリー天空めざす 苫小牧〜秋田〜新潟〜敦賀の往復の航路。苫小牧から秋田までは11時間。個室をキープすると快適である。テレビも問題なし。ポットとお茶のセットもあるし。次は敦賀まで船で行き、京都、奈良へ出かけるのも…
花園もほとけも母も音楽もなき彼岸なり静けくすがし 以前富良野を訪れた友人は、ラベンダーはまだ花に早く印象が薄かったと言われる。ほんの4〜5日の違いだったのにその年によって異なるのは残念でした。私はこのとおり満喫、ラッキーだったんだ。 8月3…
メロン切る安息たりし小家族卒えて青年はパリを選びぬ あこがれがふくらんでいるアドバルーン1本の紐に飛び立ちかねつ このところの雨で地元のメロンは心配されている。天候に左右されるものはなにかと気をもむ。と書いていたら食べたくなった。冷えている…
廃校の体育館のギャラリーにラベンダー咲く新雪が積む 前田真三氏の写真館。氏は富田ファームのラベンダーを写真で世に出して転作から救ったきっかけの写真家。富良野、美瑛の四季をさまざまな角度から写真に収め、風景写真の金字塔を樹立。 北海道に魂を奪…
花ばなに誘われしままはぐれたる美瑛の丘に置き去りにあう なだらかな花の坂道下りつつ一本の樫となりにけるかも あたらしく臓器移植法定まりて提供の授受をわれは認めぬ 延命の措置は好まぬだけれども脳死はわれの死とは図らぬ とここで意思表示。 植物状態…
1本の木は画しおり営農の美瑛の丘の意思真直ぐなる 純白のサラダに食す新しきとうもろこしが美瑛に育つ パッチワーク・・とはうまい とうもろこしが育っている、サラダ用の白くて甘いのを試食させてもらったが、楽しみ。もちろん生食。その名はピュアホワイ…
中学を出でたる友の幾人も渡りゆきしは美瑛なるべし 機械化の美瑛の丘に色づきし麦の畑を観光しおり 連山の山顛はるかたゆたいてグライダー鷲となりて消えたり
創生の戦いを知る子にありてラベンダー継ぎし意気いかならん ファームトミタの花畑はラベンダーがあまりに有名だが、多様な色彩の組み合わせで楽しませてくれる。
ラベンダー畑に風がわきおこり憩える衆生青く輝く
採算がとれなくなりてラベンダー畑大方転作にあう ラベンダーを定着させし父の意思継ぎたるファーム花盛りなり ラベンダー畑は多様な借景と共にある。こちらは白樺と。お客さんまで白い服 寒流へ投函、その途端推敲がよぎる。相撲は千代大海が琴欧州を破る。…
ラベンダー畑のかぜに染められしスカーフ匂うデッキの夜明け 最後かもしれない旅の船室に富田父子を語り合いたり デジカメを扱うことも忌む旅に我がスナップはもはや恃めぬ 6月の凱旋門を背景にわれの笑顔を撮りし君はも 天井絵見あぐるわれを望遠で100分の1…
銀色のナイフを刺せば吹き出だす青きメロンの未完のゆくえ 夏の雲十勝連峰樫1樹ラベンダーいろに富良野は染まる前日の大荒れから抜けて、十勝連峰は姿を見せてくれた。この風景に無くてはならない存在。いい写真が撮れたことに感謝。先生の評価が気になると…
山百合の香りに風は誘われてグリーンの斜面ながれゆくなり バカンスでフランスに帰るKyokoにおみやげの注文を聞かれていたが、やっと見つかったのは写真集。イギリスの旅では本が免税で安かったのを思い出したが、フランス語は全くいけないので、写真が面白…
夕べには濃く匂い立つ篭のゆり誕生日より7日過ぎたり 帰国するフライトこそはさびしけれ行方知れずの系譜のひとり 累々とうるわしき庭守り来し家督売りたるふるさとの級友(とも) 大学に経済学を学びたる級友は身代の売り時知れり ふるさとを売りし友あり…
束ねたる鉄砲ゆりを横抱きに大股で行け恋のはつなつ 園児らを映画監督はピュアと言う無垢と言いたき日本の子ら 晴れ間をねらって朝からひとりグリーンへ。小学生の団体が入っていて、順調に回れなかったので、スコアは付けないで打つのみ。暑くて午前中だけ…
あじさいの小道を登りその果てに青き極楽透明にみゆ 玲水師逝きて30年経たり歌人ら老いてあじさい忌くる あじさい忌吉美忌父の母の忌に兄も加わり彼岸にぎわう
国中のあじさい移し集めたる男ごころの蒼き花毬 あじさいの咲き広がれる杉林に花はおとこのものかもしれぬ あじさいが終わればもとの杉林のおぐらき日々の倦怠や来ん 昨日は久しぶりのグリーン、ワンなし、スコア94.週2回はつづけないと・・といったとこ…
修復はむずかしそうないきさつの前に真白きあじさい咲けり ブナ林のわが撮影を審査せし板見氏テレビにハンサムである あじさいは水色ときめていた。白には物足りなさがあって、庭から排除したことがあったが、見直した。 ノリさんは生家の寺のあじさいが好ま…
杉林にあじさいあまたおのがじし色さまざまに明るくつづく あじさいの咲く杉林の静けさに低音の声牛ガエル棲む 梅雨の面目躍如、昨日今日の雨に敬服。あじさいを添えてみます。
花かごのカサブランカが家中にかおり放てりわが誕生日 船旅から戻ったら間もなくお花がやってきた。昨日の誕生日を祝ってくれた子供から。 メッセージもあってうれしい贈り物。ありがとう。5月の母の日のお花とは違った色合いで、百合のかおりが家中に流れ…
舞いの手の上手を競うにぎわいに御霊も集う盂蘭盆会くる
ゆりの香にむせかえりつつ万本の花芯ふるうを見てしまいたり ゆり園をそぞろに歩むカップルの夏服しろき花影に消ゆ 昨日は暑かった。おみつさんの日傘は正解。 車の中で大きな赤飯のおにぎりはおみつさんの手作りの朝ごはん。好物なので私のおにぎりといなり…
ブナの実の芽生えの数をかぞえたるうつつを夢とクマは眠りぬ ブナ林は豊かな植物の舞台。林の淵にエンレイソウ。このあたりは地味な色だが、これもいい。北海道は白い大きな花が、夏を彩っていたのにであったことがある。そばにはブナの実生が芽生えている。…
雪もみじ敷くをあまたのブナの実のみのり鋭くけもの知るべし 雪紅葉はげしく積もりブナ林の雪解しずかに水をたたうる 薄れゆく記憶の影に少年の日の出来事を聞くをたのしむ 雪もみじ、という言葉は見事なネーミング。ブナの雄花と冬芽を覆っていた芽鱗(がり…
森深く朝靄沼を隠したり娘の行く末を父は言わざり
月山に大きなブナの幹濡れて太古のような亡父(ちち)の匂いす
ブナ林を流れる靄にあおじしの若きは濡れて夜を立ちいん 県展初入選。出品はブナ林。ですのでシリーズから世に出してやろうかなあ。 県展でこんなに一挙にたくさんの生写真を見たのは初めて。創作意欲の前面に出た写真は苦手。かといって抒情性の類型の匂う…
Why don't you shout to sea anything what you are hoping? 海に向かって叫ぼう。 昨日の新聞に県展の審査結果が載っていて、名前が出ているよ、と電話をいただいた。でもちょっと心配なのは同姓同名がいそうで。先日病院で名前を呼ばれて返事をしたら、別…