Sun. 干し柿

  柿実る故郷の家に集い合い兄の忌明けの声明に和す


ノリさんの運転で35日の兄の法要に参列。最後まで列席できたことの喜びを噛みしめている。兄の一環の儀式には初めて参加できたので、親戚には久々の面会となった。兄のいない家の虚の寂しさは格別である。生前の兄は一時父とそりが合わなくて、妻子を伴って千葉県に生計を求めた時期があった。今頃父に再会して、相変わらず追っかけたり、逃げ回ったり賑やかにしてるだろうなあ、と姉は弟の黄泉の様子を想像する。
庭に数本の柿が色づいてたわわに実っている。隣の庭にも同じように連なって、豊饒な秋が故郷の変わらない美しさである。
思う存分収穫して干し柿を作ろうと思う。兄がそうしていたように。干し柿のすだれもまた故郷の景色である。