Fri. すぃーとぴー

  

駅前の花屋に群れるいまはまだ誰のものでもないスィートピー
これは俵 万智さん。誰のものでもない、に万感をこめている。どうして所有にこだわるか。色でも、香りでも姿でもなく、所属にいく潜在意識は痛いたしい。
わたしはオーディオルームで久しぶりに友人を誘って音楽会をした日に、花屋さんにあるありったけのスィートピーを買いこんで大甕に入れたことがある。なぜこんなに沢山あるの?と客人は訝しがったが、その日の気分はフリルの柔らかいスィートピーだった。帰りに分けておみやげに持って行ってもらったら、おふたりともうれしそうだったなあ。