Tue. さるすべり・長崎被爆

  沈黙もまた心地よく時ながれあなたのような伴侶なれかし (子らに)
  生徒らと巡りし街に指されたる被爆の人の鶴と住む家 



diary
☆ フランス人青年とご縁があったキョウコの言い分は、お父さんに似ていたから、お兄ちゃんにも。だった。付き合ってみると合点することが多い。人種を越えての近似性は意外だが、ノリさんやさしいから。アドリアンのダディにもまた通ずるものが。人柄って国境をこえる。
☆ 長崎被爆から66年、この不条理の悲しみは褪せるどころか、年々深く痛みが増す。憎むべき人類の愚行。というか、権力を手にしたものの、狂気の沙汰の怖ろしさ。
修学旅行でおとずれた長崎の、丘の上から眺める街並みや、クルージング。ちゃんぽんとどんぶりの茶碗蒸し、福砂屋のカステラ。目にも舌にも異国風で高校生同様はしゃいだが、あちこちの家の玄関に鶴の印が掲げられていて、訝った。ガイドは、被爆者の家に張られるものだと言う。いまでもそれは続行しているかは知らないが、その意味するところは理解しかねる。思い出す度に胸が痛む。