Sun. 釣鐘人参

   殺さずにたどり着きたるおいらくの足許に咲く釣鐘人参







diary
☆ 台風紀伊半島に大雨。hanaーさん大丈夫かなあ。
☆ マクロレンズでのぞくと、地味な花もしっかりしている。バラや牡丹ばかりが花ではなくて、野の花がむしろ落ち着く。老いてこその味わいというべきか。年取ることも悪くはない。
☆ それにしてもこれまで無事人殺しもせずにきた。殺すほどの事件に出会わなかったのか、と言えばそうなる。殺すほどの人物にであわなかったのか、といえばそうなる。それは結果であって、死にたかったり、殺したかったり思わなかったわけではありません。
しかし人生の終い支度のここまでくれば、もう大丈夫。
大方の女性は、殺しもしなければ、死にもしないで往生する。順風満帆の生涯だったのか、というとその逆の、運命にもてあそばれる方がむしろ普通だ。それなのに、世の女性たちを最後まで導いてくれるものは一体何なんだろう。
建礼門院徳子が30歳で仏門に入り、生涯を大原の地で過ごしたことを思えば、未だにその気性が分からない。殺さずとも、死ぬことはできたものを。と想うのは秋の夜長のなぐさみか。案外鈍い性質だったかも知れぬ。けれども、生きぬくには大事な要因かも知れぬ。