Sun. 山ぶどう ・ 北限の桃


色づく山葡萄


     
     生産者が売り込む。商人の顔ではない、桃がいとおしくてたまらない。

diary
☆ 写真の材料にと掃わないでいたら、垣根に蔓を這わせて大あばれ。
しかし今年は豊作、で、山の熊も満腹するだろう。
☆ アゴラ広場は県内の物産展で賑っていた。生産者が話しかけてくれて、顔が見える安心良品。
北限の桃は鹿角で作られている。今が最盛期。1日の寒暖の差があるいまごろが実りのために甘さがのるのだそう。香りが辺りに広がって、蜂のように吸い寄せられる。生産者のヒラノサンと意気投合して、1個おまけ。
今年は高値で取引されて、申しわけないという。
☆ 先日突然電話があってノリさんのいとこの姉妹が訪ねて来るという。仙台から。わたしには面識のない人達で、姑の縁者にあたる。
ノリさんの病後は、客をもてなす余裕はないので、兄弟たちでもほとんど門前払い状態、玄関先でお暇するというぐあいが続く中で、気の重い話で滅入っていた。
何より不都合なのは、姑ばかりか大勢の兄弟姉妹たちの、士族の出自の自負に悩まされた、40年間の呪縛から解かれそうになったところに、次世代の一族が登場したのでは、振り出しに戻ってしまう。ここはなんとしても回避したい。
鬼嫁に徹して、と言っても私は姑家の嫁ではないのだが、いまの状態を切りぬけるしかない、と心得た。アルツハイマーとは違う、脳腫瘍の治療から来る記憶喪失の人の介護者の事情は、ふれて歩くわけにもいかないし、そうしたところで分かってもらえないだろう。とここまで書いて、溜飲を下げた。