万歩計のウォーキング・笹たけのこ

 雨、というよりは霧。エイッと思い切りよく傘を持たずにスタート。平坦な道ばかりではもの足りないので今日は手形山方面へ。で、トンネルの前で右か左か迷うが、足は自然に左に向いている。ひとっこ一人いない坂道をあるいても寂しくは無い。このまま行けば魁成園があって、そこには、大勢の人々が暮らしているし、職員の働く姿もドアの向こうに見え隠れするから。
 あたりの林はいろいろな木々が芽だし始めている。このやわらかい緑の風景を独り占めしながら登り切ると魁成園でゆきどまり。ここから見る手形に通ずる橋は洋画の1シーンをみているようなハイウェイの切り取り様。しゃれたロケーションを眺めながら大きく深呼吸してUターン。
 帰りは余裕の下り坂。道端の竹やぶが切れた辺りにあるある、竹の子が。笹だけの子が。引っこ抜いているうちに、両手いっぱいに採れた。今晩はわかめの入ったたけのこ汁。
 5月5日は竹の子採り、とハハは言っていた。庫裏の裏に広がる竹やぶからだろうか。年の近い4人の子の誰かに手伝わせながらの竹の子めしが、こどもの日の祝膳だったのだろう。女たちにとってはこんなことが最も楽ししい母親時代かもしれない。その子供だったわたしの相棒は上手にたけの子の皮をむく。(10,125歩 436kcal)