Sun.緋扇2

  1万歩ひたすら歩む稲穂垂る朝を兄臥す天井階まで
朝食後のウオーキングを組合病院まで、兄に会うため。1時間10分。兄は大勢の見舞いを受けて感じたらしい。病気はあっていいわけではないが、人の絆を強めてくれる。と言う。家族に護られて最期を受け入れようという満足感さえ伝わってくる。こちらが癒される思いがした。これが最後だよ、と自分に言い聞かせて帰りはバスで駅まで出た。次は大学病院へ。バスを降りると強い雨。小気味よく打たれて、ノリさんとおでんのお昼。
今生の別れを兄となして来て食欲おそう真昼のいのち
新米を食むまで生きていたいと言う農に生きこし兄の晩夏に
10月の誕生日まではとおのがじじ命まもりつつ母を恋うらし

1日花。これもロードの花壇から。全身をとらえたのは、草丈の短さをご紹介したかったから。よく見かけるのはもっと背丈がある。どちらとも言えないが、花壇では扱いやすいと思う。葉の姿も使える。1日咲いてぬばたまの種に突っ走る。