Sat. だるま菊

  裸木に番のもずが語るらく小さいほうが小首をかしぐ

実際はもずかどうか正確には不明。この季節の訪問客は少ないなかで、居間から目近く眺められる。

公園に縁取ったプランターを片付けようとしたら、いまごろ咲いている。だるま菊?だったかしら。忘れっぽくて・・・やっぱりだるま菊。挿し木で付いたからもっと殖やしてつり鉢も良いかもしれない。宿根なのが便利。去年の芝桜、門に吊って鉢が大きくなっている手間いらずで結構。
お湯を沸かしてポットに入れるのはノリさん。台所と食堂の間を行ったりきたり、空気が動く。一人住まいではこうはいかない。空気が凍っていて掻き分けながら動くような痛さがあった。独身のころの1人暮らしには経験しなかった感触。
彼は耳が遠く、気張って言わなければならない会話にはなれているが、記憶が飛んでしまうのには面食らう。おかしなやり取りはいろんなことに起こっているけれども、穏やかな性格はそのままで卑屈にはならないし、苛付いたりもしない。これが自分だったらどうなるだろう、と思うと自信が無い。この本性はもって生まれたものかもしれないが、育んだものかもしれない。