Tue. 桜 2

  花の芽をたしかめ歩む朝の庭ふいにミントの匂いたちくる
  桜ばな咲きはじむまで胎内の児の出ずる刻を待つごとくいる
  ひと気なき昼の公園満開の一本の桜ゆらいでいたり
  さくらさいて木の下に寄り仰ぎつつ震災のことかたり始めぬ


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2分咲き位



      
この風情がいい。バイも、水仙、むこうに伸び始めたのはラショウモンかずら。蔓を這わせて殖え、花を立ち上げる様子は春の山道をゆくおもいがする。いちげと棲み分けて、どちらも庭に山の風を吹かせる好きな草花。