Tue.  青い世界







essay
呼称
兄弟姉妹が多くて、正確に名前を呼ぶのは面倒で、長男、長女はフルネームだが、残りはシゲ、ミッコ、ノブと言うように1部分だけのピックアップ。わたしはyokkoと家では勿論学校でも村でも呼ばれた。ハハはそれが腑に落ちなくて、PTAで、さん付けで呼ぶように提案しても、無視された模様。当時級友たちも皆この体だったから。
成長するに及んで、それぞれ伴侶を得るようになって、少し体裁を付けてフルネームで呼び合ったが、兄と姉は別だが、相変わらずさん付けとはいかない。随分乱暴な1家である。
けれどもキョウコがフランスから帰って、お母さんの兄弟は呼び捨てにするのが、かっこいい。ときた。
挙句、相棒のアドリアンはヨーコ、と私を言う。突然ヨーコセンセイが、呼び捨てにされて、落ち着かない。よろしく頼んで、ヨーコサン、と切り替えた。が、今ならヨーコでも悪くないな。
さて、問題は伴侶たち。こちらは自然に「さん」が付く。これはこれで馴染んでいる。
しかし、いつか息子にお嫁さんが来てくれたらどうしよう。
婿さんはアドリアンで、OK.ここがさしあたっての悩みどころなの。ほんとうはさん、なんかいらないのだが。家族が集まってひとり嫁さんだけにさんが付くのも、かえって除け者みたい。おひさまのドラマでは、ようこ、と呼ばれてスッキリ。
そう言えば、ハハはトモコ、と言っていた。長年一緒に暮らして、末期のハハは娘たちの呼び掛けには反応が無かったが、そのトモコの語りかけに涙をみせた。嫁さんとはそんなふうで有りたいが。
その前に肝心なのはお嫁さん探しだな。本人の問題として。