Tues.   連翹

              






白玉椿






紅梅

雪が消えても意識の覚醒は定かではありませんが、庭の季節は進行中です。うれしくてなりません。けれども去年の同じ日のメモリーの木々は満開です。


書物の値段
◎ 佐野洋子 あっちのヨーコ こっちの洋子を買いました。週刊誌の書評で知った新刊書です。先日ヨーコさんの言葉シリーズ3冊と対談集を買いました。中身も見ないでありったけを会計して開いてびっくり。見開きページが4コマ漫画の割り付け状態。味のある挿絵が見どころなのでしょうが、1ページに1行2行の文字ばかり。1字いくらにつくかとボーゼン。1週間は読めるだけ仕入れたつもりが大外れで損しました。
 けれども、この1文がどっしりと重いので心の秤で測るのがよさそうです。これまでに知らなかった本の値段を体感しました。
 対談集はたっぷりの活字なので安堵して買った5冊目がこれ。ところが挿絵や写真を散りばめているので、活字はすくないから絵本の感じ。この1週間は不思議な本を買った日々でした。
「死ぬとわかるのは、自由の獲得と同じだとおもう。…私は死ぬのは平気だけど、親しい好きな友達には 絶対死んで欲しくない。死の意味は 自分の死ではなく 他人の死なのだ。」がんが発見されて2年の余命と知ってからの言葉。

◎ 親ばなれ早く終へたる少女期よ気ままに生きて母の恋しき 三木桂子
 31音の1首が1冊分のストーリーを語っています。書物の値段は活字の分量ではないのでした。