Fri.  カサブランカ・誕生日

  わが裡に鼓動ひろがりひびき合う胎に聞きたる母の声はも

隣のバラの肥料を略奪して、増えてぐんぐん伸びてこのとおり。誕生日の今朝はこの花を飾ろう。
今日の夕方に誕生しました。自慢なのは、誕生の翌日父が出生届をだしてくれていたこと。謄本を見るたびにうれしくなる。待っていてくれたんだなあ。5番目の子供だったのに。すぐ後ろには召集が迫っていたころ、可愛かったんだなあ、きっと。親父さん、誤解もしていたが、本当は1番かわいがられたかったんだよ。一生反抗期で孝行もできなかったけれど。
あ、思い出した、金婚式だって言う日にケーキを持って出かけたこと。テレたのか昼寝の部屋からとうとう出てこなかった不器用者の親父だったよねえ。でもそんなときにクソオヤジっておもうんだよなあ。レアな人間ってややこしいのに、仏はそれが浄化されてなつかしい存在になるんだから、死ぬのも悪くないなあ。
  天地無用の荷から出でたる少年の彼の日が匂うバラの花束

ああ、息子から花束が届いたよ。あったかい色の。母の日に続いて2か月で2個。キョウコからももらった。うらやましいでしょ。
雨に打たれて庭のみどりがきれい。ソファに腹ばいになって、買い込んだ雑誌をめくりながら外を眺めている。自堕落だが今年の誕生日は忘れない。カサブランカが咲いて、花束が届いて、ノリさんがいて、みどりが微妙な違いを見せながら新鮮である。これまでの誕生日の記憶は天気どころか何にもない。
ところで、草や木々が緑でなくて他の色だったらどうなのだろう?
If my teature asked me " What is your favorite color? " Off the top of my head, I answer him " of course I love green, it is a great healer."